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プロローグ
2048年、天空より現れた機械生命体ヘレネスによる地球侵略が始まった。ヘレネスとは地球のものを遥かに上回るほどのオーバーテクノロジーを有しており、地球人はただただ蹂躙されるしかなかった。しかし、その時欧州において、一体のヘレネスが黒い粒子を纏い、大爆発を引き起こした。その結果、周囲の建物はもちろん、仲間のヘレネスもすべて消し去り、欧州の約2割が消滅した。この出来事は後にヘレネス事変と呼ばれることとなった。ヘレネスによる侵攻は止まり、地球も欧州の復興にも目を向けつつ、対ヘレネス用に軍事力の向上を優先させた。国連はヘレネスの軍事対策として、対ヘレネス用人型装甲兵器の開発と対ヘレネス用軍事組織キヴォトスの発足を提唱した。
それから、10年の時が流れ、舞台は現在。
東京近郊に位置する聖ピレイン学園。ここでは、ヘレネスの侵攻から逃れ疎開してきた国外出身の学生も珍しくない。この学園では学園のプログラムとして、ヘレネスに関する知識やパノプリアの操縦実践等が導入されている。
北欧から疎開してきたゴーシュ・スヴェンソンは学園の特別優待生であった。またそれに見合った、知識、操縦技術も持ち合わせていた。しかし、優待生ということもあり、他の生徒からの風当たりは強かった。彼はそんな日常に辟易していた。
今思えば、それだけでも良かったんだ。
あの日・・・、僕たちの日常は終わりを迎えたんだ。
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