10人が本棚に入れています
本棚に追加
「何があったの?」
「見た」
「え?」
「H さんの後ろに幽霊が居た!」
叫びに近い私の話は学年全員の知るところになりました。
幽霊の状態を詳細に語る私を見て、同級生は話を信じました。そして学校全体がパニック状態となり、収拾がつかない状態を見て学校で怖い話をすることを禁止する通達がされたのは一週間後でした。
それでも、あの幽霊を見た私は先生に話しましたが、子供の妄言と真剣に受け取って貰えません。
「西村さん、嘘はいけませんよ。皆も幽霊なんて居ないから信じないように」
(本当に見たのに……)
子供心に嘘つきの烙印を押されたことに少なからずショックを受けました。
最初のコメントを投稿しよう!