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遥はクレアを連れて、この宿の大浴場へやって来た。
遥とクレアはタオルで胸を隠しているが、遥はどことなくクレアの大きな胸に目が行く。
(む、コイツ・・・胸まで女王様か・・・!それに比べて私の胸は奴隷・・・?)
普段クールな遥だが、どうしても自分の貧乳ぶりが気に入らない様子で、少しイライラしてしまう。
「と、ところで現在ではどの様にするのが作法なのでしょうか?」
「あぁ、今の時代は湯に浸かる前に身体を洗うのだ。ほらそこにある石鹸で洗う。」
「ふむふむ。私の頃には石鹸なんて高級なので王族以外使えなかったのですが現在は石鹸が普及してるんですね。ところでこれは?」
クレアが指を指すのはシャンプーとリンス。どうやらクレアにはよく分からないらしい。
「ああ、これはシャンプーだ。髪を洗う石鹸と思ってくれたら良い。それとこっちはリンス。髪を洗った後に使うと良い。」
一通り教えて身体を洗う遥。今回の神殿での戦いは大量の霊体を相手にして大変であった。
実は霊体を相手にした後に風呂に浸かるのは良いことである。霊体とは主に怨念でこの世に留まっている場合が多いのだが、霊体の怨念に取り付かれた場合は
巫女さんに祓ってもらうか、風呂にゆっくり浸かって心身を癒すことである。
最も巫女さんに祓ってもらうのが一番なのは確かなのだが、この地では巫女はいない。シスターというのはあるみたいだが、巫女と若干違うようであるという遥の認識がある。
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