女神の聖誕祭

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デブ男に連れられて森の中のボロい木造の建物の中へ入る遥。この時思ったのが、こんなところで迷子の人を保護するものだろうか? 「ブッヒッヒ。さぁ始めようか。みんな出てこぉい!」 デブ男の一声で建物の中から弱そうな男が10人ほど出てきた。 「今回は上玉だぞぉ!しかもこの辺では珍しい巫女さんだぁ!神に使えている女を好き放題に出来るんだぞぉ!」 「うっひょーー!!」 「おい、どういう事だ。迷子になった人を保護しているはずじゃなかったのか?」 遥、ここに来てようやくデブ男の目的に気付く。でも、遥はまるで動じなかった。 「ブッヒッヒ!それは嘘。もともとお嬢ちゃんを襲うつもりだったのさ・・・あぁ?」 遥の攻撃は早かった。デブ男が遥を襲おうとする前に遥の刃はデブ男の喉元へ刺さっていた。 「ブ・・・ヒ?アレ何これ?」 喉元から吹き出る血。そして瞬く間に倒れて息を引き取るデブ男。 「全く美人は辛いな。お前たちも私とやるのか?」 その光景を見ていた部下はざわつく。 「ひ、怯むな!親分は油断したから殺られただけだ。我ら悪党がこんな小娘に負けるはずがない!」 デブ男の部下は自らを鼓舞して、遥に立ち向かうが勝負は目に見えていた。 一瞬のうちに10人いた部下は斬られた。 しかし、遥の服は一切返り血をかぶってなかった。 「まったく。どこの町にもこの様な輩がいるものなんだな。無駄な時間を使った。先を急ごう。」
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