女神の聖誕祭

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先へ進んで行くと、どうも軍隊とみられる兵士が多く見える。国一番のお祭りだから、他国からも観光がてらに見に来る人もいるだろうし、さっきの変な輩も沢山いるのだろう。 しかし、ここで遥が懸念するのは、自分の武器を取られることである。刀に銃もあるし、弓もあるし武器は沢山ある。これを没収されたら遥は体術でしか戦えないのである。 しかし、ここで軍隊の兵士達に職務質問的な事をされている女性が見える。なんか見覚えのある顔だが・・・。 「貴様!この国の女神であるクレア様のコスプレをするとはけしからん!しかもクレア様より美人とは我々を興奮させる様でさらにけしからん!我々とこっちへ来い!」 近くに行ってみるとやはりクレアであった。しかし、話を聞くとこの兵隊は録でもない奴だ。 嫌がるクレアの手を強引に引っ張り、どこかへ連れ拐おうとする兵士の手を遥は叩く。 「嫌がる女を連れ拐おうとは貴様ら本当に兵士なのか?」 「あっ?なんだテメェ!他所から来た観光客か!?この国ではな!我らが女神クレア様のコスプレは禁止されている!だから我らがこの女にお仕置きしてやろうとな・・・」 あー、もう嫌だ。この国の奴らは変態しかいないみたいだ。 「その程度の事なら少し注意すれば良いだけでは無いか。変なお仕置きなどする意味無いだろう?」 「あぁ?小娘ェ!貴様もお仕置きしてやるぞ?」 イヤらしい手付きで兵士は遥に触ろうとするが、遥は逆に兵士の手を握って投げ飛ばした。 そして、その場にいた兵士達を素手で殴り飛ばす。 「あべぇっ!」 「おぴょっ!」 「ふぼぉっ!」 3人の弱そうな兵士を殴り飛ばして遥はクレアの手を握って走り出す。 「一旦、宿まで逃げるぞ。」 「は、はい!その前に、今の遥さんの格好・・・可愛いですね!」 こんな時にクレアは何を言っているのだ。こんな事言われたら少し嬉しく感じちゃうでは無いか! 「これは私の国にある巫女装束だ。私は神社の巫女もやっていたからな!とにかく早く逃げるぞ!」
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