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1.初めての召喚
夕暮れ時。
西に沈む太陽が雪原をオレンジ色に染めている。
寒いけれど、とってもロマンティックだ。
夕食前のわずかな時間を使って、俺はこっそりと幼馴染のヨランに会っていた。
ヨランは村一番と言っていいくらい可愛い。
茶色の髪の毛は豊かでサラサラしているし、たまに目つきがとっても色っぽいんだ。
同年代とは思えないくらい大人っぽいんだよね。
最近は、その……随分と女の子らしい体つきにもなってきている。
俺たちは村公認で付き合っていた。
実を言うと先日ファーストキスを済ませたばかりだ。
「レオ、明日はいよいよ新年ね」
ヨランが俺に笑いかけてくる。
ヨランの言う通り明日は新年だ。
新しい一年が始まる。
そして俺もヨランも一五歳になり成人を迎える日でもある。
俺たち新成人は元日に神殿に集まる。
大人になった記念に神様からギフトと呼ばれる能力を授かるためだ。
能力といってもずば抜けてすごい力を貰える者は僅かだ。
大抵はちょっとした腕力だとか、視力の良さ、体力、運がいいと魔法の力なんかが与えられるのが一般的だ。
だけど、中には|白羽の御子(しらはのみこ)と呼ばれる子どもたちがいる。
白羽の御子は神様に生まれつき祝福された子どものことだ。
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