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「俊介!起きなさい!遅刻するわよ!」
下から母さんの声が聞こえてくる。
「あと5分…」
と自然に口から出てしまったが、不自然なことに気づく。
あれ?なんで家にいるんだ?しかも実家に。
そういえば、俺確か車にはねられて、その後どうしたんだっけ?
その時、ドアが開かれる。
「俊介!いつまで寝ているのってなんだ起きているじゃない。早く支度しなさいよ。」
ドアの向こうにいたのは母さんだった。
そして、俺は驚愕した。
そこにいた母さんは約10年前の母さんそのものだったからだ。
「母さん、なんで若くなってるの?」
「は?何言ってるの俊介。寝ぼけてないでさっさとしな。」
母さんはそう言って、ドアをバタンと閉めた。
俺は混乱した。
なぜ実家に?
約10年前の母さんがいた?
いろいろ考えているうちに一つの可能性を思いついた。
まさか・・・
転生とか?
夢かもと思ったが、頬を思い切り引っ張っても、ただただ痛いだけ。
恐る恐る部屋にある鏡の前に移動する。
鏡に映されたのは、小学生か中学生くらいの自分の姿であった。
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