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女子大生 イツカ
いつものカフェで久留野愛花は待っていた。
仕事で少し遅くなるかもとの連絡はあったが来るとわかっているのであれば愛花にとってはその待つ時間さえも愛おしい。
真面目で研究熱心な彼が自由になる時間は不定期だ。なので24時間開店しているこのロビーラウンジは会うのにとても都合がよい場所だった。
数日ぶりに会う恋人を思い浮かべ、彼女は夢見るように瞳を潤ませた。
愛おしい相手と今夜会える。
二日会えなければ胸を締め付けられると言うのに中々会う機会がない。それゆえどれほどこの日を待ち焦がれたろうか。
甘やかなフレーバーコーヒーの香りとこれから過ごすであろう素敵な時間に表情をほころばせ、彼女は意識するとなくミュージカル映画の『今夜』と言う曲を小さくハミングしていた。
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