第1章

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「わかったわかった、気をつけるから。てかこのバツしてるコイツはなんなわけ?」 「野々村君か。その子にも親衛隊が大勢いるんだけれど彼の人望とでも言うのかなそのお陰で野々村君の親衛隊の子達は穏やかな子達だから気を付けなくてもいい子っていう印」 「ふぅーん」 爽やかスポーツ少年って感じのやつだな 「まあ生徒会メンバーに関わらなければ大丈夫だろう」 「興味無いし大丈夫っしょ」 「そうか。注意する事についてはこのくらいか。あとはそのカードについてだがカードキーは基本的寮の部屋しか開けられないけど光のは屋上とか普段立ち入り禁止の場所にも入れるからな? それと食堂と購買部で使えるカードも気にせずバンバン使いなさい、払うのは父さんだから」 「…依怙贔屓じゃね?」 「俺はこの学園の理事長だから私欲に少し使ったって大丈夫」 理事長が言う台詞じゃねぇ 春山さんを見れば苦笑を浮かべていた 「っと、そろそろ寮に案内したいが俺は残念ながら仕事が残っているから仕方ないから、ほんっっとうに不本意だが春山に案内してもらいなさい」 そんな恨めしそうな目で春山さんを見るなよ、大人気ないぞ 「えっと、よろしくお願いします」 「はい、迷わないように道をお教えしながら案内致しますね」 「じゃあ親父、また」 「最後に別れの抱擁を」 「さあ、行きましょう」 春山さんは親父が俺に抱きつく前に俺を立たせ理事長室を後にした。 扉を閉めても中から親父の叫び声が聞こえ苦笑いを浮かべた
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