序章

1/1
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ

序章

 ──ケサランパサラン──  とは、タンポポの綿毛やウサギの尻尾のようにフワフワした、白い毛玉状の伝説の生き物である。  その正体は謎に包まれていて、以下のような説がある。  花の冠毛(かんもう)が集まって固まった物、綿状のカビ、「ビワの木の精」、雪虫、などなど……。  それともう一つ、説として極め付きなのは──  ウサギなどが肉食動物に食べられた後に排泄される、毛皮の皮膚の部分が縮まり丸まった物、という説である。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!