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四人並んで駅へと向かうが、よっぴぃが駅前で夜遅いというのに開いている花屋を見つけた。
「あぁ。ちょっと待ってて」
タッくん、うたうもの、アッキーを待たせてよっぴぃは花屋へと入る。
「よっぴぃさん、彼女でも出来たのかな?」
うたうものが、のほほんとそんな言葉を口にする。
タッくんの表情がしばし固い。
「どうでしょう?うたうものさんは、いい人出来ないのですか?」
アッキーは、ぼうっと夜空を眺めていた。
花屋からよっぴぃが出てくるとその手には薔薇の花束が抱えられている。
「よっぴぃさーん、そんな花束、誰にあげるんですか?」
うたうものが、ケラケラと笑う。
「うたうものさん!あなたです!付き合ってください!」
うたうものの前に差し出される花束。
そこに夜を切り裂くような声が響く。
「待ったーー!私もうたうものさんが気になっているのです!よっぴぃさんには渡しません!」
タッくんが間に入った。
「……えーと二人とも、ネタですか?」
困った顔のうたうものは、救いを求めるようにアッキーの顔を伺う。
「……そんな顔されては私も引けません!うたうものさん、お願いします!」
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