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「うたうものさんは渡しません!」
「いいえ!私がもらいます!」
アッキーの表情が崩れる。
「そこは、『どうぞどうぞ』ってネタじゃないの!?」
「ネタじゃありません!いくら自分とタッくんがコメディばかり書いているからって、こんな時にネタはやりません!」
※ネタです。
「さぁ!うたうものさん!私かよっぴぃさんかアッキーを選ぶのです!」
※アッキーは巻き込まれました。
おろおろするうたうもの。
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!私のどこがいいのですか!?」
よっぴぃとタッくんが、視線を交わして頷いた。
「私たちは皆、三十代。よっぴぃさんに至っては四十代です。私もよっぴぃさんもアッキーさんもおっさんなら持っているものがあるのです。うたうものさんには、それがあまりない。それがとても魅力的なのです!」
よっぴぃは、ウンウンと頷く。
アッキーは夜空を眺めながら早く終わらないかなぁと強く願っていた。
「そ、それは何ですか?」
うたうものは恐る恐る聞いた。
タッくんは、よっぴぃの肩を叩く。
「よっぴぃさんからお願いします……」
よっぴぃはうんと頷く。
「タッくんとアッキーと自分にあって、うたうものさんには少ないもの……、それは」
「それは?」
うたうものは、ごくりと唾を飲む。
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