Prologue:「紫苑」の心理テスト

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「死翠ったら、大事なことを教えないのね…蒼焔や紅焔に聞けばすぐに教えてくれるわよ?」 あたしは「紫苑」。ここは黒揚羽ことMariaの病院。 あたしのMasterである『Black Gemini』と言う組織のトップで、『Chess』の「King」と呼ばれ、『Arcana』では「総帥」と呼ばれる風雅(ふうが)の指示でここに来ている。 Masterからは「Mariaの所に行ってテストを受けて来るように」と言われた。 逃げても耳のピアスと左腕のバングルでどこにいるのか分かるらしい。 しかも行く時にはKnightの運転で連れて来られたのだ。 『それで、テストって何やればいいの?』 「そうね…「MMPI」「SCT」「ロールシャッハ」「絵画作成」あと「WAIS-III」って言うテストね。ちなみに平均時間は全部で5時間以上。でも死翠は2時間ですべてを終わらせたわ」 『5時間かかるのを2時間で終わらせた?どういう才能なの、それ…』 「分からないけど、死翠は「サイコパス」の判定が出てる。蒼焔や紅焔はサイコパスの兆候はなかったけど、紫苑も調べてほしいって言うのが風雅の率直な意見ね」 『どれが一番簡単?』 「多分「絵画作成」だと思う。この画用紙に好きなものを使って花とか木の絵を描いてくれる?」
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