4.Waiting for...

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 たべっ子どうぶつを美味しそうに食べる父をじっと見ていると、「どうしたの?」と“Rhye-ライ-”の面影皆無なへらっとした笑顔を向けられる。 「な……なんでもない……」  相談できるかいな。  うーん、ホントどうしたものか。  それから両親は、たべっ子どうぶつの動物英語当てっこゲームをして遊んでいた。  幼稚だ。小学生のカップルよりひどい。  この二人を見ていると、私が早く大人にならなきゃという気持ちになる。  奇妙な関係の両親に私は呆れないでもないのだが、奇妙だからこそ経験できることもある。  それに、ハイテンションで我が道を行き、何より幸せな二人に苦言を呈しようものなら、きっと声を揃えてこう言われるに違いない。 「『Don’t Stop Me Now(俺を止めてくれるな)』」と。 【end】
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