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若年性アルツハイマー症と、アルツハイマー症とに、症状の区別はなく、単純に65才を基準にそれよりも若い人は若年性となるだけ。 そして、未だにこの病気は詳しくは解明されてはいない、有効な治療法もない未知の病気の類に分類される。 一番顕著な病変は、脳の萎縮。それも記憶を司る海馬と大脳皮質、そして脳幹が萎縮する事で起こる、記憶障害がこの病気の症状の大部分であり、症状によって段階的に分類されている、ややこしい病気なのだ。 そもそも何故、脳が萎縮するのかが分からないが、原因のひとつに睡眠時間が関係している。極端に睡眠不足の人は、この病気になる確率が大きく上がる。 更にこの病気は、染色体異常も原因のひとつになる。それはつまり遺伝子レベルでの発症、血縁者にこの病を患っている人がいたら、気をつけた方がいい。と言ってもそれはちょっと無理だと思うけれど、必ずしも発症するとは限らないので、気に病まない方がいい。 染色体異常というと、ダウン症もこの病気に分類される。 そしてもうひとつ、糖尿病患者の罹患率が高いというのも謎のひとつだろう。 更に付け加えるなら、薬の過剰摂取もこの病気を発症する引き金になる。過去にオーバードーズをやった事がある人は要注意だ。 そう、悠花はしばしば精神安定剤の過剰摂取をしていた経歴があった。
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