あなたは僕に死ねとおっしゃるのか。

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学校を出た俺達は、明日香の先導で一昨日の晩に三つ目狼達に襲われた場所までやってきた。 明るい時に見れば何て事はない、ただの森である。 だけどあの時は本当に怖かった。 「俺さ、ここで、天使に救われたんだ。本当に、あの時天使が現れなかったら俺、絶対死んでたな。」 「………」 海風明日香は今、何を思っているのだろうか。 俺の前を無言で歩いていく彼女は、多分、意図的に俺の話を無視しているのだろう。 カロン先生はああ言っていたが、俺はやはり天使の正体は明日香なのではないかと思う。 確かに翼は無いけれど、俺は確かにそう確信していた。 「着いた……。さぁ、坂巻君、絶対に私の傍から離れちゃだめよ。」 「分かった。……行こう。」 俺達は、地面にぱっくりと口を開けた真っ暗な洞窟を、そろりそろりと下って行った。
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