転校生って、どんだけ肩身狭いんですか!!

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でかい。ひたすらでかい。 白竜学園。 ちなみに親父は朝から仕事である。 渡された地図通りに電車に乗って、登校してみる。 う~む、転校初日くらいは保護者が引率してくれるもんなんじゃねぇのか? 放任主義というか、ずぼらな性格が所々に垣間見える我が愛すべきクソ親父であった。 取り敢えずいきなり侵入するのもアレなので、門の所にある守衛室を覗いてみよう。 何度も言うが、この時に引き返していればどれだけの命が(主に俺の命が)危険にさらされずに済んだだろうか。まぁこんな愚痴にはなんの意味も無いんですけどね? 「すみませーん。どなたかいらっしゃいますか?」 無反応…お留守でしょうか。 せっかく守衛室があるっていうのに、なんで誰も居ないんだよ。 「すいませーん。」 そろりそろりと校内に侵入を試みる。 だってしょうがないじゃん。俺にはここしか行き場が無いんだからさ。虎穴に入らずんばなんとやらだ。俺は胸を張って校内へと足を踏み入れた。まぁ普通に、はじっこ歩くけどね? それにしても凄く立派な門である。両側の柱はレンガ造りで、一辺が5メートル近くもある巨大な四角柱だ。 当然ながら、その柱が支える門扉はとてつもなく巨大で、今は内側に開け放たれている。 門には小さな車輪が取り付けられているのか、そうでなければ十人がかりでも開閉に苦労するだろう。 そんな巨大な扉を取り付けなくとも、まさか巨人が出入りする訳じゃ無いんだからさ。 なんて、笑えない冗談を1人で呟く。 まずは職員室を探そう。そうすれば俺がどうすれば良いのか教えてくれるに違いない。 この時俺は気付かなかった。今朝、親父に渡された白竜学園の学生証が、不気味な赤い明滅を繰り返していた事に…。
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