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―――
「お金渡しちゃったの?」
伊織の電話の相手であるおばあさんの家までやってきた黒崎と彩香は、事情を聞いていた。
「孫が人に怪我をさせたって言うんだもの……。自分のところにまさか詐欺師が現れるなんて思ってないわ」
おばあさんはそう言い、眉根を寄せた。
「お金…返ってくるかしら?」
「何とも言えないなぁ……。努力はするけどね、こういう事があったら、次はちゃんと警察に届けてね?」
黒崎が何とか諭そうとするが、おばあさんは手元から消えたお金の心配ばかりしている。
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