最後の制裁

25/25
前へ
/333ページ
次へ
「死ぬ気だ……」 彩香がつぶやくと、黒崎が電話片手に振り向いた。 「播磨伊織は死ぬ気です。殺人犯である自分自身も…殺す気です」 その声は電話の向こうの相手にも届いたようだ。 黒崎が電話を切ると、 「署に戻ろう。そもそもこれは俺の仕事ですら無いしな」と、苦笑いを浮かべた。 彩香は黙って助手席に座り、窓の外に見える景色を見つめていた。
/333ページ

最初のコメントを投稿しよう!

516人が本棚に入れています
本棚に追加