想定外

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「私がやるから大丈夫です」 そう言っても、野本は彩香の隣に立ったまま動こうとしないから、仕方なく水洗いを頼んだ。 「明日も早い?」 スポンジで皿を洗って、それを野本に手渡しながら顔を覗き込むと、野本は欠伸をしながら頷いた。 「しばらく帰りも遅くなりそうだけど……」 そう言いながら野本の大きな身体が背後に回り、彩香の身体を抱きしめるように手と手を重ねて洗い物を続ける。
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