ふたりきりの飲み会

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「……というわけで、働く女性に向けたリフレシリーズの今後のボリュームアップためにも、この企画を進めていきたいと思います!どうかよろしくお願い致します!」 「うん、オッケー」 四回目の模擬プレゼンでようやく先輩のオーケーが出て、私は嬉しくてガッツポーズをした。 先輩は笑いながら「まだ本番じゃないだろ」と言っていたけれど、一度先輩からオーケーが出たものは今までの経験上誰もがオーケーを出してくれたから、私にとってはここでひと山越えたも同然だった。 先輩はそんな私の頭を、ぐりぐりと撫でる。 私が感じている先輩の存在はすごく遠いはずなのに、あちらからは距離を詰めてきてくれる。 一人で抱え込む私のよくない癖も先輩のそばにいたらいつの間にか直っていた。 どんなことも真っ先に先輩に相談したい。 そしてこれからは、相談するだけじゃなくて、あわよくば成長した私を頼ってもらえたら……なんて。 まだ自信は持てないけれど、私は密かに、先輩のようなデキる仕事人を目指し日々精進しているのだ。
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