悪魔の声に耳をかしてしまった多重人格の殺人

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幼い頃から、欲しい物は全て与えられ、大人になっていった。そんな彼女が大人になった時から、彼女の中で違和感が感じ始めた。 最初は、ナイフで脅して殴って蹴って笑いながら人が死ぬのを楽しんだ。 次からは、血が流れる瞬間に魅入られた。 ゆっくりと、ナイフから血が流れてるのを楽しみになった。殺人をするような彼女ではなかった。証拠隠滅も完璧だった。 男物を身につけ、如何にも男の殺人だと思わせるようなやり方だった。 そんな彼女にとって大切だったのは、悪魔が存在するという思い込みだった。 殺人を犯してるはずなのに自覚は、全くなかった。 『あの男を殺せ!』 『あの女を殺せ!』その声に従っていただけ… 警察は、どの殺人事件も男だと信じていた。 今度は、どんな死に方がいいのか? 楽しいのか?本来の自分まで巻き込んいった。 彼女は一度だけ、溺れかけて死にかけた。 彼女は思い出した。そして興味を持ってしまった。 水に溺れて死んでいく時の顔を見たくなった。 今までは、彼女の中存在する人格が変わる時に殺人事件が起きた。 そして興味を持ち続けていた彼女の中声が聞こえた。 『あの男を殺せ!』迷いなかったが…確認したかった。溺れて死んでいく姿を見たかった。彼女は水槽の中に海水を入れ、上手く男をそこまで導いた 男は違和感を感じなかった。 普通の海辺の別荘だったからだ! 道を聞かれて、ひとり旅だと信じて、ただ一言だけ 男を導くキーワードがあった。 『昔、家族と一緒にきて誕生日をして貰っていたの。』 ひとり旅だと信じて疑わなかった男は、今日が彼女の誕生日なんだと、祝ってあげたいと思い込んだ。 そして、ケーキを買ってから別荘に向かった。 自分が殺されるもの知らずに… 彼女は、ワインを用意して待っていた。睡眠薬入りのワインを…彼女は水槽の中に、眠気を持った男の顔を押し込んだ。男と変わらないくらいの力で…息苦しさから、男は殺される事を知って抵抗始めた。 なんとか逃れ、警察に電話した。『殺されてそうになった。助けて欲しい。』と警察が慌てて来た時にには全て終わっていた。水槽の中で笑った顔の彼女がいた。 手紙が残されていた。今までの殺人事件の全てが書かれた女からの手紙だった。犯人しか知らない情報ばかりだった 彼女が聞いた最後の悪魔の囁きは『お前が死ね!』だった。手紙を読んだ警察官達や鑑定の結果…彼女は多重人格だったと終わりを迎えた。
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