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でもそれは小学六年まで。
中学から一緒に登校する事も少なくなって、今はもう帰りが一緒になるくらい。
でも今でもお互いの家でご飯会みたいな事するから久しぶりという感じはないか。
「うん、図書館で勉強してた」
お互い、受験生。
「うちの高校って言ってたっけね」
「そ。でもまた、姫ねーちゃんいないんだもんなー……」
中学の時と同じ事を琥大は言う。
私が卒業してから、琥大が入学する。
「しょーがないでしょ」
「俺、三って嫌いだ……全然追いつかないんだもん」
頭に後ろ手を組み、口を尖らせる琥大は小さい時と変わらない。
まだ子供で、私の後ろをついてくる。
その中で一つ、追い抜かれた事がある。
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