0人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
僕の母は、女の子が欲しかった。でも生まれてきた僕は、男。でも母は、僕を小さい頃から女の子の服を着さす。
フリルがついた可愛い服に、スカートワンピース。ズボンなんて一切ない。
そんな母親に育てられた僕は、周りの人から女装癖がある変なやつだと思われイジメられた。イジメに耐えかねた僕は、母に質問をした。
「お母さんどうして僕は、女の子の服を着ないとダメなの？」
っとすると母は、何も疑問に思わずあっさりとこう答えた。
「それは、貴方が他の女の子よりもこうすれば可愛いからよ」
違うよ。お母さん。僕は、こんな格好をしたくてしてるわけではないのに。可愛いよりもカッコいいが良いのに。
本当は、女の子よりも女の子らしくしたいわけではない。でも、一人になりたく無かった僕は、母に……お母さんに反抗するのを辞めた。
心を捨て、思いを捨て、痛みも苦しみも全て母に捧げ、僕は、お母さんの理想とする人間になろうとした。
最初のコメントを投稿しよう！