始まりの時 駆逐艦イーリス 抜錨

5/9
前へ
/56ページ
次へ
パンパン………… 真人 「行ってきます 母さん」 仏壇に手を合わせ、黙祷をし終えれば靴を履いて真人は外に出た 鍵を閉めてから路上に出ればふと、家の塀に寄りかかり、自分を見てる人影に気付いた 真人 「お前、先に向かったんじゃねぇのかよ?」 美菜 「うっさい、クソ兄貴」 美菜は真人を見ながらそう言い放てば歩きだせば真人もその隣を歩いた 真人 「全く………… 黒髪に戻させたにせよ その性格は治りそうにないな」 美菜 「あっ? 文句あっか?」 真人 「ねぇよ」 美菜に睨まれ、真人はため息を吐きながら首を振る そして真人はケータイを取り出せばカチカチと操作するがすぐにポケットに戻した 真人 「くそ親父…………… 今日は美菜の三者面談だから来いって連絡入れたのになんも音沙汰がねぇってどういうことだ…………」 美菜 「来なくていいよ あんなくそ親父」 真人と美菜は父親の話題になればお互いにそっけない態度で話してるがその表情は怒りが見えていた 真人が5歳、美菜が3歳の時に母親は他界……… 父親が一人で育てていたが真人が10歳の時に再婚した が、その女は夜遊びが酷く、真人には暴力を振るったりした そして美菜を連れ出し、朝に戻すと破茶滅茶な生活をしていたが三年前に離婚した が、その影響で美菜も性格が今のようになってしまっていることが真人にとって辛く思い罪だと感じていた
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加