駆逐艦イーリス

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イーリスが速くなればヴェリス艦が急に反対の方に旋回し始めた 稲穂 「敵艦旋回!! 湾内から逃走を図ってるぜ!!」 稲穂がそう言えば零はじっと敵艦を見ていた 零 「逃げるなら追うことはないな それにあの距離はもう射程圏外だ」 昌之介 「おいおい、いいのかよ?」 昌之介が椅子を回し、零を見たが零は深く椅子にもたれ掛かり、息を吐いた 零 「いいんだよ…………… それに俺達もこの前にヴェリス艦と戦闘をしたんだ 流石に消耗が激しい」 零はそう言えば皇が頷いた 皇 「それもそうだな それに燃料は無限と言えるから問題ないとして俺達にも疲労があるってもんだ」 陽翔 「それもそうだぜ 真人なんて見てみろ ぐったりと机に項垂れてるしな」 陽翔が真人を見れば真人は机に額を押し付けるように項垂れていた 零 「とにかくあの一隻は逃がす もし攻めてきたら迎撃すればいい」 零はそう言ってスピードを緩めればイーリスを湾外に向けて船首を向けた 稲穂 「あっ、海軍のやつらに報告は?」 零 「必要ないだろうよ 俺達、所属はしてないし」 稲穂が気付いたように零に聞けば軽くあしらわれ、零はまた座り直した 零 「これより帰投する 警戒は怠るな」 零はそう言えばイーリスの操縦に集中した
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