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「ごめん!髪の毛まとまらなくて・・・どうしたの?お化けでも見たような顔して。」
私の顔を見た幼馴染は目を丸くして尋ねた。私は胸を撫で下ろし、なんでもないと伝える。少し顔色が悪いと心配されたが、大丈夫だと押し通した。
「ならいいけど。じゃあ、行きましょうか。いろいろと見たいのよね。」
歩き出した幼馴染の後を追いかけながら、私は少しだけ後ろを振り返った。彼女たちはもうその場にはいない。嫌な感じも消えていた。私は安堵した。何も起こらなかったことも、待ちぼうけにならなかったことも。
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