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 いつからお前はそんなにエコな人間になったんだ、と言いたかったが、その日はそれからずっと仕事が立て込み、結局そのこと自体を佳史は忘れていた。  そんな日からまた更に数日経ったある日、この日は牧瀬を巻き込んで、資料室で資料探しをしていた。徐々にデータ化が進んではいるが、古い資料は未だに資料室の棚にぎっしり詰まっている。 「こういう仕事は営業の仕事になかったはずなんだけどな」 「仕方ないじゃないですか。課長が、総務の江川課長にハーレム課なんて言うから、総務が怒ってやってくれないんですし」  牧瀬は棚から取り出したファイルを開いて中身を確認するとまた元に戻す。三課の資料ではなかったらしい。適当に納められている資料は自分の部署のものを探すだけでも一苦労だった。 「直接言ったわけじゃねえよ。でも実際あのおっさんと後は若い女の子しかいないだろ、総務って。ありゃ、おっさんの趣味だな。ハーレム作って毎日ニヤニヤするのが仕事なんだよ」 「またそうやって言って、誰かに聞かれますよ」  牧瀬の言葉に佳史は唇を尖らせた。確かに会社のトイレで総務の愚痴を言ったのは拙かった。     
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