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拓也は、家に届いた同窓会のお知らせのハガキを手にした。いつもは、参加しなかったが…行ってもいいかなって感じから参加した。
拓也は、大学時代に惹かれていた女性がいた。多分結婚して幸せになっているんだろうと思いながら、同窓会の日が訪れた。
その会場で凄く賑やかな声がするところに行ってみた。
やはり彼女が居た。明るい笑顔で誰からも好かれる彼女だった。たまたま友人達が居て彼女に初めて声をかけることが出来た。『久しぶり!』たった一言だった。
でも、彼女は覚えていてくれた。『サークルで一緒だったのに、あまり参加してくれなかったよね。』と答えくれた。そして連絡先の交換が出来た。
拓也は、毎日 『おはよう』 『おやすみ』を送った。
そんな時に彼女からのメールが届いた。
『今度の休みに出かけない?』ってメールに驚きながら
『いいよ!何処まで迎えに行けば良い?』
『私の家の前まで来てくれる?』
『わかった。じゃあお昼には行くから!』
約束の日に、拓也は彼女の家にに迎えに行ったが…
同窓会の日とは、全く違う彼女の姿を見ることになった。
それは、車椅子に座って母親が押して来た彼女だった。
拓也は無意識に言葉を言った。『何があったんだ?』
彼女の名前は…『ゆかりを1日宜しくお願いします』母親は拓也に頼んだ。
ゆかりは病気のことに黙って同窓会に参加していた事を聞いた!『少しの時間なら、自分一人で大丈夫なの!』
そして二人は、少しずつ距離を縮め愛していった。
拓也は彼女の行きたい場所に連れて行った。
想い出に残るような場所ばかりだったが、ゆかりが笑顔になれるならと思いながら…
そして時は流れた!
そして二人は一緒に、これからもずっと側に居る約束をした。拓也はカメラを持って笑顔のゆかりを撮り続けた。
そんなある日、いつものように迎えに行ったが…
ゆかりは居なかった。『少しの間、施設に入ったの!』母親から出て言葉だけではなく、悲しそうな表情に拓也は不安に思って、場所を聞いて向かった。
彼女は、ベットの上で眠っていた。手紙が置かれていた。
『拓也 ありがとう。私のワガママな場所でも嫌だと言わずに連れて行ってくれて!時間がもっと欲しかった。拓也といろんな場所に行って、いっぱい笑顔になりたかった。
拓也を愛して良かった。ありがとう。最後まで私に想い出をくれて嬉しかった。永遠に愛してます。』
最後の手紙
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