人身事故

8:30分着の◯◯線は現在事故のため遅れております。しばらくお待ちください。

いまの時間は9:00。どうやら二つ前の駅で人身事故があったらしい。

おれは今日大事な仕事が朝からある。もうすぐ電車に乗らないと間に合わないだろう

『クソ何分待たせるんだよ！30分も過ぎてるじゃねぇか』

イライラして、思わず口に出してしまった。

「その予定一つの命より大切なの？」

待合席に座っていたおばあさんがそう言った。

「人の命は一つしかないのよ。あなたが急いでるのは分かる。早くして欲しくてイライラするのも分かる。だけど事は人身事故。もしかしたら人の命に関わる事故かもしれないわ？たしかにその人身事故に合ってるひとはあなたに関係ないかもしれない。だけどもし、それがあなたの大切な人だったらどうするの？」

おれは
少し考えて

会社に事故で電車が遅れてる事を伝えて
静に待つことにした。