第2話 不思議な親友その名は霊ちゃん!

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恵「もしかして昨日も部屋を暗くして、ホラー映画見てたの?」  眠そうになる霊ちゃんを、右手で誘導しながらも、何気なく聞いた。 霊「当然よ、ホラーを見てる時間こそ私の幸福なんだから。」 恵「他には?」 霊「壊れかけた自分・・・かしら。」 恵「・・・ホラー映画の枠を超えた・・・ホラーとか?」 霊「ウフフ。」    私を、からかうような笑みを浮かべ、そう答える霊ちゃんの足取りは軽くなり、私の足は重く感じる気がした。 私の親友、霊ちゃんこと、呱々月 霊刃(ここつき れいば)ちゃん。私が小学6年生の春、母の仕事の都合で過市に引っ越し転校した学校で霊ちゃんと出会った。  黒髪のロングヘアーで寝不足な二重の目にはいつも熊が出来てるお嬢様口調な霊ちゃんは、異常なホラー好きなうえ、名前も霊刃というため、霊ちゃんと呼ぶには、ぴったりなあだ名。  まさにホラー好きのために生まれてきたような子供なんて思われ、周囲からなぜか一目おかれていた。            
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