第4話 ポンコツ警部補

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 窓にへばりついてた熊は、パトカーのサイレン音に、唸り声を、上げながら後ろを、振り向き、四足歩行で、裏口に歩いて行った。  木島君は、喜んでいるようだが、私の中での警察は、頼りないんだよね。  というのも、ここでの警察は、事件が起きなければ、動かないだけでなく、仕事は、見回りしかないため、余りにも、楽な仕事としか思われてないく、 この仕事量で、税金が給料に変われば、就職率トップ5入りするのは、当然と言っていいよね。  ガチャ、(パトカーのドア)・・・タッタッタッ、(警察官の駆け足)   そうこうしていると、オブジェもない、殺風景な裏口の手前の道路で、特殊車両のパトカーが一台止まり、5名程の警察官が現れ、その内の4名が、機動隊の服装で警棒と盾を身につけ、熊に気付かれないよう、二人一組で左右に一組ずつ進み、熊を中央に、四人で四角形のような、ポジションをとっていた。 三人一同「おおー!」パチパチパチパチ(拍手)  この非常事態を、楽な仕事とは思わせないほど、素晴らしい連携を、目にした私たちは、三人とも窓ガラスの前に並び、彼らに称賛をたたえていた。木島君が、すっかり観客気分でいる事には、この際、触れずにいよう。      
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