第5話 戦闘開始!

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 私はその声に、目が潤み、その場で立ち止まり、後ろにいる二人の方へ振り向くと、霊ちゃんは、目を細め笑みを浮かばせ、木島君は、呆然と立ち止まっていた。波のように集まってくる生徒は、私達を多い囲み、スゲーなお前たち、大したもんだよ、と感賞された。  私は嬉しさのあまり、片手を上げ、それを察っした顔も名前も知らない生徒達や、見知った数人の中学時代の同級生たちが、次々と私の手を、心に響くハイタッチをしてくれた。急な事態に、後ろにいる霊ちゃんと木島君は慌てながら片手を上げ、歓声と共に、一斉に襲い掛かるハイタッチが鳴り響く。  そんなもみくちゃにされる私たちに、先生達が少し険しい顔で近づいてき、溢れる生徒達の中を、どきなさいと、言いながら割って入ってきた。先生達の空気が周りと違うことに、気付きもしない私は、片手は下げたものの、満面の笑みは絶やさずにいた。しかし霊ちゃんと木島君は、その空気を察し、警戒する姿勢で立ち構えていた。一人の首当たりまで伸びたくせっ毛の先生が、眉間にシワを寄せ、私達の前に立ち止まった。 先生「今回の事で、お前たちに言いたい事がある・・・なんだか分かるか?」  言い終える前に、目を瞑る先生に、さすがの私もお礼ではないと察し、漠然な気持ちで読み取ろうとした。 恵「・・・何でしょうか?」  分からないという事に、少し恐怖感を抱いた私は、低姿勢で聞いた。  
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