序章 悪が世界を・・・

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 序章 悪が世界を・・・

 少女は眠りつく少しの間、自室のベットで目を薄め天上を睨みつけるように悩み、苦しみ、考えていた。それを追い続けていく私は、必然とある科学者に出会い対立していく中で思い出してしまう。  これだったんだ・・・私が欲していた、望んでいた、高ぶっていたものは。誰しもが持っている悪を、あの人は隠してたんだ。隠していたなんてそんな生ぬるいもんじゃない。この世界にあるはずの悪が消されかけてた。・・私を含めた全人類を・・・    想像もしなかった、悪がないこの世界をそのまま放置すれば私たちは消されていた。あの人が裏切らなければ、こんなシステムは作られなかったはずだ。    だがあった・・希望が、私だけの希望がそこに!    この世界で人が思う夢とは、自身がいる世界の中で認知する者に対し目標を決め、叶えるというのが一般的であり、生きがいも、ある物に没頭し執着する様な物何だろうけどね。そうだよ、何かしら土台というのはあるんだ。無から有を作れないように、最初から元という物があり、そこから試行錯誤を繰り返し人は夢を叶え、またはそこから作られ、生み出された物から人々は生きがいを見つけ出すんだ。    けど私にはそれが無かった。ヒントすらもないように思えとしまうほど私の周りは、誰しもが憧れる夢ばかりを口にしていた。私を除いてだけどね。    だからこそ辛かったし苦しかった。日々を送る中で想像し疑問を抱き自分に問いただしてきた。周囲とそれを(悪)共有できずにいるこの世界が気持ち悪かった。  しかし、本当の悪を知った私は絶望した。自分が望んでいたものがここまでおぞましく残酷なものだったなんて、でもこの悪を思い出さなければ、全人類は文字どうり消えてしまう。私は自分がいる世界が意図的に操作され隠されていたこの世界は嘘で塗り固められたと思った。悪の象徴とも言える色。  ・・・黒という色に・・・
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