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「もしもし、大ちゃん？」
すぐに応対に出た彼女の声に、ドキンと大きく大祐の心臓が跳ねた。
そのせいで、返事が少しぎこちなくなる。
「あぁ、うん。さっきは、ごめん」
しかし訳もなく謝った彼に、電話の向こうの真友子は淡く苦笑した。
「うぅん。こっちこそ今日まで仕事って知らなくて、昨日は遅くまで
付き合わせちゃってごめんなさい」
そして、「ところでね」と話を変えた彼女から、大祐の年末年始の予定を
尋ねられる。
「特にはないよ。まぁ、元日は実家に行くけど日帰りだし」
しかし、「だったら……」と呟くように言った彼女が短く言葉を切った。
そして、「あのね」と続けた彼女がいきなり言った。
「都合は大ちゃんの好きな時でいいんだけど、一日だけ私と付き合って
もらえないかな」
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