9 大混乱の末路

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少女のような困惑を声音に乗せた彼女の言葉が、大きく大祐の気持ちを 揺さぶった。 そしてその揺れが、混乱と躊躇いに蹲っていた大祐の背中を、思いっきり 突き押した。 「あのさ、ぼ、僕は、まぁゆに惚れちゃったよ」 えっ……。 まるで中学生の告白のように、大祐は、宣言するかに声をやや張り上げた。 その途端、電話の向こうの彼女が声を呑む。 だが言葉尻の声をちょっぴり裏返した大祐も、もう止められなかった。 「僕は、忘年会帰りのまぁゆと会った時からまぁゆに惚れちゃったから、 デートじゃないなら二人で会うのは無理だよ。 ま、毎日一緒に居るんだって、一緒に住むんだって、単なる友達とか 同居人とかじゃ絶対無理だよ。それでもいい?」 自分でも、なぜ半ギレ状態になっているのか分からないまま、大祐は一気に 言葉を繋いだ。
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