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でも 和んでいたのも ちょっとの間で。
襖を開けて固まった。
これはベッドですかって言うぐらい分厚い布団が2組…。
間違いなく フッカフカで 家族とか友達との旅行なら 絶対ダイブしてる…。
まるで…ドウゾナカヨク シチャッテクダサイって言うかのような…。
「凪?」
先生に呼ばれて振り返った私は、きっと本当に情けない顔をしてたんだと思う。
「まず…お風呂セットを片付けようか?」
苦笑いした先生から、言われて 脳味噌が少し動き出した。
あ…そう…そうだ。
お風呂セット…。
ギシギシ音が出そうなほど、ぎこちない動きで洗面所にタオルを干す。
…すぐ終わっちゃったよ…。
いつまでもここにいるわけにはいかないし…。
でも…どんな顔で?
「凪?」
うっ…呼んでる。
「はいっ!」
観念して襖を開けると、フカフカお布団の端に座った先生が 挙動不審な私を見て笑ってた。
「こっちにおいで。」
先生の隣をポンポンッと叩く。
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