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先生が、襞を左右に分け腰をぐっと押し付けると その熱が私の中に押し入ってきた。
…やっぱり痛い…でも…。
奥歯を噛みしめて痛みに耐える…けど。
「凪?大丈夫?」
「…大…丈夫…」
心配そうに先生が見ているのは分かるけど…やめたくない。
「もう少し力抜ける?」
どうやって力入れてるかも分からないし、もちろん抜きかたなんて…。
「無…無理…分かんない…いっ…」
「凪…コッチ見て。ゆっくり息してごらん。」
ぎゅーっとつぶっていた目を開けると 上から見下ろす先生と目が合った。
「息?」
ゆっくり息を吐くと、痛みの為に息をとめがちになっていた事が分かる。
「そうそう。ゆっくり吸ったり吐いたりしてみて。だんだん力抜けてきてるよ。」
吸って…吐いて…吸って…
全然ロマンチックじゃないけど、ほんの少し痛みが和らいだような…。
吸って…吐いて…
「上手。背中に手を回してみて。痛かったら爪立ててもいいから。」
力一杯 枕とシーツを握りしめていた手を先生の背中に回す。
すごくたくましい 男の人の身体。
身体がくっつくと すごく安心する。
少しづつ 私の中が先生の熱で満たされてるのが、分かる。
やっぱり痛いけど、でも幸せで。
…痛いけど嬉しいなんて事…あるんだ。
恋愛とか、セックスに溺れる人がいるのも 納得。
「…んっ。」
耳元で 先生が ゆっくりと息を吐いた。
「…全部入ったよ。」
小さく頷くと 耳朶にチュッとキスされた。
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