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…息苦しい。
もう、朝?
昨夜は何度も波にさらわれて、大好きな声に名前を呼ばれて、脳味噌が蕩けた。
2人の熱で身体が溶けてくっついちゃえばいいのにって思った。
「…んっ…」
「どうした?」
「ちょっと苦しい…」
「あ、ゴメン! ギュッとしすぎた」
先生の胸に閉じ込められていたらしい。
少し緩んだ腕から顔を出す。
「まだ、早いからもう少し寝な。怠いだろ?」
…本当。すごい怠い。指先を動かすのも億劫。
「…何か ゴメン 抑えがきかなかった。」
「暴走?」
「暴走…。」
「あの…」
「ん?」
「…どうだった ですか? 私と…して。」
「えっ? そんなこと凪は気にしなくていいんだよ」
「でも、知りたいんだもん」
「いいんだって」
「嫌だった?」
はぁ ってため息をついた先生を見て 不安になる。
先生は耳元に唇を寄せた。
「…良かった。」
良かっ…た?
「すごい…良かった。幸せすぎて、死ぬかと思った。」
「具体的には?」
「具体的って、すごい事聞くね。」
「だって、知りたいんだもん。」
「だもん。だもんって…そんなキラキラした目で見ないで。」
先生の苦笑に食い下がる。
だって…。
先生は枕を引き寄せると、私を抱いた手で ゆっくり背中を撫でた。
「声とか…。凪に名前呼ばれるのとか。興奮した。」
「…。」
「喘ぎ声…我慢してても 漏れてくるのとか…」
「…。」
「すべすべの肌とか…このお尻とか丸くて可愛い」
いつのまにか背中にあった手が下がってる。
「先生、エロい!大体お尻丸くない人いないもん!」
「だって、凪が聞くから…」
聞いたら、予想以上だったんだもん!
1人で枕に突っ伏して 悶絶していると 先生に抱きしめられて キスされた。
「もう…今日は2人で腹壊した事にして、弓原との約束ドタキャンしたい…。」
うん。
「でも…。」
「凪はこうやって、ずっとイチャイチャしてるのヤダ?」
ズルイ。
「嫌じゃないけど…」
むしろイチャイチャ希望。
先生が 可笑しそうに笑った。
「やっぱりドタキャンはダメだな。凪に会うの楽しみにしてるし 弓原。」
「そうだよねぇ。」
「凪希望のイチャイチャは、夜たくさんすればいいもんね。」
「なっ?! 凪希望じゃないよ!」
グリグリと乱暴に頭を撫でると、優しいキスをくれて浴衣を羽織った。
「先にシャワーしてくるから、もうちょっと寝てな。」
「…うん。」
先生が居なくなるとベッドが広い。
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