第2章 手を伸ばせば。

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「凪、隣に来て。」 そう言ってくれるのは、嬉しいけど…何か…いつもと感じが違う。 マグカップを持って 先生と横並びに座る。 「凪…昨日…ごめん。俺が一方的に悪い。 何か 勝手に吉村さんを、女性だと思い込んでて…凪と一緒に歩いてくるの見て、ちょっと戸惑って…吉村さん、男から見ても感じ良くて…何か…凪とお似合いだと思った。 嫉妬。 みっともないだろ? 自分でも分かってても、止まんなくなって…。 ごめん。」 「…。」 「呆れた?」 ブンブン首をふる。 「吉村さん、昔、凪が好きだった早瀬に ちょっと似てるし…。俺より凪に相応しい人は、たくさんいるって思い知った。」 先生? 「でも…いざ凪が俺よりも 好きな人が出来たら…凪の方から 俺の手をはなして。 俺は…昨日みたいにジタバタしちゃって、別れるのが凪の為って分かってても、手 放せそうもないから…。」 先生…嫌…。 嫌だ!! いつのまにか繋いでいた先生の手を、ぎゅっと握った。 「絶対に嫌!!!」 「凪?」 私の大きな声に、先生が 呆気にとられてるのがわかったけど、もう止まんない!
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