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「…好き好きビーム?」
「そう。あんまり出さないよね。」
「こんなに出してるのに?」
「…。」
「足りない?」
「…足りない。」
フライ返しを片手で持ったまま、反対の手で凪の肩を引き寄せて、キスした。
角度を変えて そっと触れるだけのキスを繰り返す。
不意に凪が少し下をむいた。
「好き好きビーム、満タンになりました」
顔を赤く染めて、恥ずかしそうにそう言うのが、たまらなく可愛くて、もう一度キスをして 凪の耳元に唇をよせて囁く。
「おまけ」
「…先生…何か ずるい…余裕で。」
余裕なんて、ない。
「凪、キスの息継ぎ出来るようになったんだ」
お好み焼きを食べながらするには、ちょっと深い話。
「練習したんです!」
凪がお好み焼きを取り分けながら、胸を張る。
「え?」
「マグカップで!」
「…?」
「夜、寝る前にミルクティ飲むんですけど、その時に 熱いから チョビチョビ飲むの。ちょっとキスに似てると思って。息継ぎ練習したんです。前に先生、宿題って言ってたから」
「何か…聞かなきゃ良かったかも」
「…?」
「恥ずかしくて、マグカップでコーヒー飲めなくなる」
「…?」
やっぱり 全然 余裕ない。
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