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「こんばんは~」
指定された店に着くと、既に凪パパは到着していて カウンターで、ビールを飲んでいた。
「すいません!遅くなりまして!!」
「全然。私が早くきたもんだから。」
「お連れ様 みえました?じゃ、テーブルの方に ビール運んでおきましょうか。」
「うん。お願い。」
「こちら、新しい刑事さん?なんだか、爽やかなイケメンさんですね」
「いや、娘の彼氏なの。今日は初飲み会」
「まぁ、どうりで彼氏さんが、緊張してるわけですね」
凪パパと 馴染みらしい店の女将さんは、コロコロと笑って、ビールやお通しを運んできた。
席に着くと、お互いにビールを注ぎあって、ぎこちなく乾杯。
「先生、今日はおよび立てしてすいません。ビックリしたでしょう。彼女の父親から電話がかかってくるなんて。」
「正直、ビックリしました。今も実は緊張してます。」
「凪の話ではないんです。凪の方は、全然心配してない。先生と付き合う事になって、楽しそうで、幸せそうで。凪の事は先生にお任せしますので。今後とも よろしくお願いします。」
「あの…前からずっと伺いたいと思っていたのですが…」
「はい、なんでしょうか?」
「卒業式の日、私は 凪さんと お付き合いさせていただく事になって、高宮理事長が 一瀬さんに私を引き合わせてくださったわけですが、理事長の手前、
一瀬さんとしては『否』と言えなくなってしまったのではありませんか?」
「あの時は本当に驚きました。でも 先生の人柄は良いし、凪が幸せそうなので、先生と出会えて良かったなと思ってますよ。」
「9歳年上ってことについては、どうでしょうか」
「それは…ウチも10歳差なもんで。」
「…。」
「私が怪我をして入院した病院に、看護師になりたての家内がいまして…。一緒に長くいるうちに 歳の差なんて、本人達も周りも気にならなくなりますよ。結局は人と人だからさ。」
「はい。」
「じゃ、そろそろ本題に入ろうかな」
「すいません。 お願いします。」
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