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先生の実家に着くと、今度はこっちの家族が外で待っていた。
「何だよ、みんな外出て。」
「だって、功輔が彼女連れてくるっていうから」
「あ、あの、こんにちは!一瀬凪と申します!!」
「こんにちは!よく来てくれました!ほら、中に入って、ゆっくりお茶でも!ごめんなさいね~急に!」
「お、お邪魔します!」
緊張で、足がガクガクする。
「母さん!凪のウチからリンゴいただいたよ~」
あ、リンゴの事をすっかり忘れてた!
落ち着け!落ち着け!
案内されたリビングは、明るくてあったかい雰囲気の部屋だった。
先生の部屋に似てる感じ。
「さぁ、さぁ座って!今 お茶入れてくるからね。」
「あらあら、こんにちは!」そう言って入ってきたのは、先生のおばあちゃん。
車の中で聞いた家族構成を思い出す。
ホテルにお勤めのお父さん、専業主婦のお母さん、萌子さん、お母さん方のおばあちゃん。
「改めて…こちらは一瀬凪さん、俺の彼女。」
「本当だったのね~。あの待ち受けを見た時は AIかと思っちゃったわ、お母さん。」
AI…。
「母さん、AI知らないだろ?」
「今はやりの、アレでしょ?知ってるわよ~」
「とにかくAIじゃないから」
「兄さんの元教え子では、あるんだよね?」
「そうそう、そこのところを聞きたかったんだよ。功輔 どうなんだ?」
初めてお父さんが口を開いた。
先生のお父さんは、背が高くて 年取ったら先生もこうなるだろうな~って感じ。
「そうだよ。」
「お前、よく学校クビにならなかったな」
「どういう経緯で 付き合う事になったの?」
「あの…えっと…私が先生の事好きになって、卒業式に告白してオーケーもらったんです!」
何故か「おぉっ」という歓声があがる。
「でも 俺の方が早くて、凪が入学してきた時から、好きだったけどね」
「凪ちゃんのご両親は、なんて?先生と付き合うなんて、心配しているんじゃない?」
先生のお母さんが心配そうに聞いた。
「初めはびっくりしてましたけど、高宮理事長が父の知り合いで、卒業式の日に先生と私の両親を引き合わせてくれたんです。
『高杉先生の人物は、私が保証する』って言って。
そのあと何度か先生が、ウチに来てくれて、私の家族も先生の事分かってくれて 応援してくれてます。」
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