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「…で?どうなの?先生の彼女生活は!」
「どうなの?って言われても…映画観に行って、カフェでランチ食べて…シェアして食べたり…」
「あ~ん!した?」
「あ~ん…しないよ!」
「デートなのに?」
「いいの!」
「それから?」
「それから…先生の家に行ったんだよ。課題が終わってなくてさ…」
「おウチデート!! ん?課題って何?」
「デートのお誘いがあったんだけど、私が学校の課題が終わってなくて、そしたら先生が自分も仕事するから、ウチにおいでって…」
「で?」
「映画デートより すっごい緊張したけど…」
「ウチ、ここの3階」
最寄駅で待ち合わせて、迎えに来てくれた先生とたどり着いたのは、ちょっと年季の入ったビル…。
ここ?会社とか事務所みたいなんだけど…先生?
実際、他の階には税理士さんとか入ってて、一階はカフェと言うより喫茶店。
「ここ、学生の頃から住んでるんだ。大学よりも今の職場の方がちょっと近くて、ラッキーだった。ここ意外に住み心地よくて…。」
確かに私が通っていた高宮学園まで電車で2駅だけど。
どんどん進んでいく先生の後について 3階へ。
高杉って言う小さな表札のドアを開けると…狭い階段からは想像出来ない広い空間が 広がっていた。
「素敵!! 広い…」
「大昔のオフィスビルだから キッチンとか狭いんだけどね~。 1番のお気に入りは…ここ。一応、書斎。狭いけど」
案内してもらった先には、小部屋があって 本棚にギッシリ本が詰まっていた。
「秘密基地みたい。やっぱり、数学の本が多いんですね」
「このサイズの部屋が もう一個あって、寝室にしてるんだけど、これが俺が ここに住み続けているポイントかな~」
「適当に座って課題始めてて。お茶いれるから」
「補習を思い出します。あの頃はお茶出なかったけど」
こうやって先生の家に来るなんて、ちょっと信じられない。
「進んでる?」
「あ、はい はい。」
「はい はいって2回言うときは、サボってた時だよね。凪は。」
慌てて課題を始める。
先生も 何やら、パソコンを広げてお仕事開始。
その見慣れた横顔をみて、それだけでも嬉しくなっちゃう。
課題やっててニヤニヤしちゃうなんて、重症だね。
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