世界の真実を知ってしまった魔法使いの話

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女の子は言いました。ブルネットのかみと同じように黒いひとみは少しもあきらめておらず、強くかがやいていました。女の子が一歩進むたびに体を黄金にひからせているのに気がついたぜつぼうの女王はすこしだけあとずさりしました。 「ぜつぼうは、あきらめるためにあるんじゃないわ」 こちらに来るなという女王の言葉を聞かずに、女の子はかがやきながら歩みをすすめました。女の子の光は同じ部屋にいる仲間達をいやし、みんながまた起き上がろうとしています。 「あたしは知っているから、あなたなんか怖くないわ」「どんなにつらくても苦しくても」「ぜつぼうはあきらめるためにあるんじゃないもの」 どんどん強くなる女の子のかがやきは、ぜつぼうの女王を照らし光のきょうふにとうとう動けなくなった女王はどんどん光に飲み込まれていきました。 「ぜつぼうは人を成長させるためにあるの」「ぜつぼうは、乗り越えるためにあるの」「あたしは知っているからあなたなんか怖くない、乗り越えてみせるわ」 女の子の光と言葉でぜつぼうの女王は大きな声で叫ぶとともに光に潰されて消えてしまいました。同じ頃別の場所で戦っていた仲間達がぜつぼうの女王のまほう使いをまほうはんしゃの鏡で倒し、また別の場所ではぜつぼうの女王の戦士が女の子の仲間達から大きな岩を落とされてぺちゃんこにされました。 戦いはこうしておわりました。     
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