ヒミカの秘密

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 でもアタシは何も言えず、そのままキシと……。  恋人の関係になった。  それで気が済むならと、思ってしまった自分が憎い。 「……連続猟奇事件の首謀者はアンタだったのね」 「ちっ違いますよ!」 「じゃあこの料理はっ……」 「ボクではありませんよ!」  ………え? 「じゃあじゃあ! 何でコレは…」  ……と、気付いた。  ……フツーの動物の匂い、に。  ……………。  アタシはキシの顔を見て、大声で言った! 「紛らわしい上に、めんどくさい!」 「自分の恋人を疑うなんて…。ヒミカ、ボクじゃなかったら許していませんよ」 「今でも十分に疑っているわよ。てーか何で公園でフルコース?」 「たまには変わった趣向も良いかと思いまして。せっかくあなたの為に、肉料理を学んでいたのに」  ………そのせいで連絡が無かったのか。 「アンタの行動自体が不審過ぎるのよ」 「全て愛が成せるワザですよ」  カンベンしてくれ…。  翌朝。一晩かけて誤解を解いたケド、何故か納得出来ない。  アタシのマンションのリビングで、キシは頬を冷やしている。  …コレはさすがに悪いかな?
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