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「ええ…。まるでアタシを待ち伏せしているような事件だったから、つい…」
「そうですね。でもボクだったら昨夜みたいに、あなたに直に伝えてますよ」
確かに! ちょっと早計だったな。
「…食べる者のいない肉料理、ですか。悲しいものを感じずにはいられませんね」
「さっ昨夜の料理だったら、ちゃんと食べたじゃない」
「冷めたものを、ね」
…相変わらず、ねちっこい。
料理は結局、そのままウチに持ち込んだ。
そして会話後、お腹が空いたので頂いた。
とても美味しかった。
…けど、さすがに冷めてはいた。
「でも確かに、ヒミカを誘っているようですね。コレを見てください」
そう言ってキシが地図を広げた。
「料理があった五ヶ所なんですけど…」
地図に赤ペンで丸を付けていく。
そしてあたしは、眉をひそめた。
「…コレって」
「ええ。間違いなく、あなたを誘っているんでしょうね」
料理が用意されていた公園、五ヶ所。
キシが丸を付けた、その中心部には…。
まるであたしのマンションを囲むようにして、起きていたことが分かる。
「…あたしへの挑戦状?」
「あるいは招待状でしょう」
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