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「ヒミカは血族の中でも優秀な方ですよ。長が将来、あなたの片腕にとも進めている方でしょう?」
げっ。人のいないところでそんな話が出てたのか。
「彼女なら、ちゃんと事件を終わらせてくれますよ」
「…まあヒミカの力は私も知っているからな」
マカはこめかみを爪でかき、アタシを見た。
「…分かった、お前に任せてみよう。だがムリそうであれば、シヅキとラゴウに頼む」
「あの二人に?」
「事件解決としては二人が適任だ。本当は私が動ければ良いんだが…」
「マカは受験の準備で忙しいですしね。セツカも高校受験に入りますし…」
…ああ。学生組の調整でテンテコマイか。
次期当主は多忙を極めているみたいだ。
「分かった。じゃあこの件はアタシに任せて」
「ああ。何かあれば、ソウマを頼るといい」
ソウマを見ると、ニッコリ微笑んだ。
…客、来ないからな。この店。
「ありがと。じゃあ定時連絡は午前0時で良い?」
「ああ、構わん」
「それじゃ、後でね」
アタシは紙ナプキンにお茶菓子を半分包んで、立ち上がった。
「…ちゃっかりしてるな」
「だってソウマの作るお菓子って美味しいんだもん。これから体力・知力使うんだから、栄養補給しておかなきゃ」
「ありがとうございます」
「ふん…。まっ、カロリー分は働けよ」
「あいよ」
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