4人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
猟奇殺人。
この事件が起こり、マカはすぐにアタシに目を付けた。
それと言うのも、アタシの栄養が血肉だからだ。
…動物、人間問わず。
だからマカはアタシに声をかけた。
……まあ半分は心当たりを聞く為に、だろうけど。
何でもマカの親友の子が怖がっている為、マカは動いているんだそうで。
振り回されているって気もしなくもないケド。
でもそういう存在がいるのは、いい。
アタシみたいに、無関心でいるよりは。
普通の人間らしいから。
五人前の焼肉を平らげた後、お会計をした。
そして店に出ると…。
「待ってましたよ。ヒミカ」
「…キシ」
途端に険しい顔になってしまう。
お腹いっぱいで、良い気分も台無しだ。
「ちょうど良かった。アンタに話があったのよ」
「何だ、先に言ってくれればすぐに駆け付けたのに」
そう言ってクスクスと笑う。
男にしては妙に色気のあるキシは、アタシの同級生だ。
だけど…。
「だってボクはあなたの恋人なんですから」
…ストーカーでもあった。
最初のコメントを投稿しよう!