ミルクたっぷりのそれはあたたかくて

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午後10時45分。 1階のリビングでは、ドラマが流れてて。 それを床に座って見ている妹。 ソファの上でスマホをいじる私。 父さんは、寝るのが早い。今日も、いつの間にか2階の寝室へ行ってしまった。 母さんは、お風呂に入っている。 今日もいつもどおり、5時に帰ってきた。 6時まで、洗濯をしたり、明日の準備をしたり。 6時を過ぎれば、母さんが帰ってきて。 一緒に夕ご飯の支度をした。 7時には、父さんが帰ってきた。 妹の帰ってくる電車の時間も重なったらしい。 妹も、父さんの車に乗って一緒に帰ってきた。 母さんのご飯はいつだっておいしい。 なんで、子どもは母さんの味が好きになるんだろう。 今日は、私の大好きなハンバーグだった。 父さんは日本酒、母さんはワイン、私はチューハイ、妹はジュースで、乾杯をした。 妹は、早く私もお酒が飲みたいなんて言ってた。 ご飯を食べて、クイズ番組を見て。 妹と、あーでもない、こーでもないと答えを考えて。 母さんはすぐ答えがわかって、二人ですごいって言って。 父さんは、なかなか答えがわからなくて、二人でからかって。 甘いチョコを食べながら、みんなで笑って。 お風呂に入って、お風呂場の端の汚れが気になって。 最後くらい、と、使い古した歯ブラシを使って綺麗にした。 あがったら、妹はドラマを見てて。 母さんは、私と入れ替わりでお風呂に入った。 父さんは、2階の寝室へ行っていた。 「ねぇ、このドラマそんな面白い? 」 「りぃちゃん邪魔しないでよ! 今いいとこ! 」 妹は、私のことを、りぃちゃんと呼ぶ。 私は、妹のことを、まぁちゃんと呼ぶ。 里穂と真穂だから、りぃちゃんとまぁちゃん。 父さん母さんも、じいちゃんばあちゃんも、親戚も、みんな私たちのことはそう呼ぶ。 姉妹でちゃん付けなんて仲がいい、なんて友達からは言われる。 普段は恥ずかしいから否定するけど、正直仲はいいと思う。 二人で買い物も行くし、ご飯も食べに行くし、好きなバンドのライブには二人で遠征する。 家族の中で、私と1番一緒にいたのはまぁちゃんだし、まぁちゃんと1番一緒にいたのは私だ。
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